あなたはいくつわかりますか? 今更聞けないアルファベット用語【運送業編】
最近、カタカナ英語やアルファベット略語を目や耳にする機会って本当に多いですよね。ちょっとニュースを見るだけでも、[AI] [EV] [SDGs] [DX]……と様々な用語が目に入ってきます。日常会話の中でもこういったアルファベット略語やカタカナ英語が使われることが多くなり「?」が頭に浮かぶこともしばしば…。今回は運送業に関係のありそうなアルファベット略語をピックアップして紹介しますので、頭の体操にどうぞ!
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3PL
3PLはThird Party Logistics(サード・パーティ・ロジスティクス)の略です。何故TPLとせずにアラビア数字の3にしたのかは謎ですが、この数字の3は「第三者」の意味の3になります。
3PLは「荷主に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築について包括的に受託し、実行する事」という風に定義されます。荷主自らが物流までカバーしようとすると、かかるコストが大きすぎて物づくりに資源を投入できないジレンマが発生してしまいます。『餅は餅屋』のような考え方で、物流に関わる業務を外部に委託してしまおうというものです。
ちなみによく聞くLogistics(ロジスティクス)という用語はもともと軍事用語で、前線で戦う兵士に弾や食料などを補給することを指していたそうです。物資を運ぶという単純な意味ではなく、戦いが起きている前線を突破されてしまったら運んでいた物がまるまる相手に奪われてしまうので、運ぶ量や方法なども考えて運ばねばならないなど、複雑な意味を持ちあわせる用語になります。ちなみに日本語だと『兵站』と訳せるそうです。
4PL
3PLがあれば、当然4PLもあります。4PLはForth Party Logistics(フォースパーティロジスティクス)の略で3PLのノウハウを持つ物流企業が他社へ向けて自社のノウハウを教えてサービス化し、他社の3PLをプロデュースすることを指します。最近では、さらに5PLという単語も登場しています。これは4PLに自動運転やAIなどというテクノロジーが加わったものを指すそうです。この勢いでいくと10年後には10PLくらいまでいってしまうんでしょうか…。
BTS/BTS型
〇PLから離れて、次はBTSです。物流に関わるアルファベット用語特集なので、当然ながら韓国の男性音楽グループではありません。BTSはBuild To Suit(ビルドトゥスーツ)の略で、特定の企業の要望に応じて造られた物流施設のことです。BTS型施設などと呼ばれます。対義語としてはマルチテナント型施設というものがあり、これは複数の企業向けに造られたものを指します。
WMS
前章で倉庫が出てきたので、関係あるものを紹介しましょう。次はWMSです。WMSはWarehouse Management System(ウェアハウスマネジメントシステム)の略です。主に倉庫の入荷・出荷・保管・棚卸などを管理するためのシステムのことを指します。WMSを利用することで複雑な業務をある程度自動化できる部分がメリットになります。
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WCS/WES
倉庫シリーズもこれで最後です。WCSはWarehouse Control System(ウェアハウスコントロールシステム)、WESはWarehouse Execution System(ウェアハウスエクゼキューションシステム)のそれぞれ略になっています。
WCSは、倉庫内で自動化されているロボットやコンベアなどの機器や設備の制御を行うシステムのことです。WESは、Execution(エグゼキューション)という聞きなじみの薄い単語が混じっていますが、これは遂行と訳せますので、倉庫の業務を遂行させるためのシステムと言えます。前述のWMSとWCSを繋ぐような役割を果たす存在です。
記事タイトルに【運送業編】とつけましたが、ネタ切れのためここから先は運送業の専門用語からは離れたアルファベット用語を紹介していきます。何れも最近のビジネスの場面において使われることがあるものです。
ASP
ASPは、Application Service Provider(アプリケーションサービスプロバイダ)の略です。ざっくり言うとソフトウェアを実行するためのプログラムがクラウド上にあり、インターネットを通じてソフトウェアを利用する仕組みを提供する事業者のことを指します。
ちなみに、似た意味を持つ言葉にSaaSというものがあります。これは、Software as a Service(ソフトウェアアズアサービス)の略で、ちょっと意訳になるんですがSaaS=クラウドサービスだと捉えてもらってOKです。ASPサービスと言うと事業者がインターネット上で提供するサービスのことを言いますが、SaaSもこれと同義です。
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MaaS
SaaSがちらっと話題に出たので、これを紹介しない訳にはいきません。次はMaaSです。MaaSは、Mobility as a Service(モビリティアズアサービス)の略です。直訳すると【サービスとしての交通手段】という風になるのですが、これじゃよくわかりませんよね。
MaaSは例えていうなれば、お好み焼きみたいなものです。お好み焼きの主役はなんですか?と問われると少し悩んだ挙句に、生地の部分だと答える方が多いのではないでしょうか。ただ、お好み焼きを生地だけではあまり食べないですよね。肉・エビ・イカ・キャベツ・鰹節・青のり…、好みは別れそうですが色々な具材やトッピングが登場します。これらがまとめて調理されたものを「お好み焼き」と言いますよね。
MaaSも似た考えで、電車・バス・タクシー・飛行機・船etc……とあらゆる交通手段をひとまとめにして、それをデジタル技術で繋いで1つのサービス(交通手段)として利用できるようにしよう、というものです。お好み焼きでいうと、デジタル技術が生地の部分にあたり、実際の交通手段が具材やトッピングです。これらをまとめてMaaSと呼ぶ訳です。
KPI/KGI
次は、KPIとKGIです。KPIは、Key Performance Indicator(キーパフォーマンスインジケーター)、KGIは、Key Goal Indicator(キーゴールインジケーター)のそれぞれ略語です。KGIを先に説明した方がわかりやすいので先にご説明します。KGIは最終的な目標の数値、KPIはKGIを達成する為の指標となり得るものの数字、です。
例えば【1カ月後に2kg痩せる】という目標を立てたとします。これは(現時点で)最終的な目標値なのでKGIにあたります。目標を達成するためには中間指標があった方が達成しやすいので「ジムに週3回通う」「ラーメン食べるのは2週間に1回」をそれぞれ設定しました。これらがKPIにあたる訳です。KPI、KGIのいずれも最近よく聞く単語ですが指標として具体的な数字を掲げるという部分がポイントですね。
DX
最後はこれを紹介して〆にしようと思います。最近特に耳にするようになったキーワードですね。DXはDigital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)の略です。デラックスではありません。この略ならDXじゃなくてDTじゃないのかと思われる方がいるかもしれませんが英語圏では「Trans(横切る、交差する)」を「X」で表記するのが一般的なため、DTじゃなくてDXとなるそうです。
DXの意味はデジタル技術やデータを使ってビジネスモデルを変化させることです。
日本ではDXが遅れていると言われていますが、スイスのIMDというビジネススクールが調べた世界デジタル競争力ランキングによると、近隣の香港・韓国・台湾・中国から大きく水をあけられた27位と日本はアジア勢と比較しても、遅れをとっていることがわかります。
最近では政府でもハンコレス化が始まったり、スマホで行政サービスの手続きが出来る自治体も出てきたのでIT化が進めば、DXが浸透していく土台も出来ていくでしょう。タイガーとしてもDXに取り組んでいる最中なので、読者の皆様にご紹介できるようになったら、またブログ等に書きたいと思います。
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